愛知県農業総合試験場は、うどんづくりに適した小麦の新品種「きぬあかり」を開発し、平成23年3月に品種登録を行いました。
色が明るくなめらかで、コシのある麺に仕上がることが最大の特長で、栽培のしやすさと収量の多さから、地域農業を支える新たな品種として期待が高まっています。
愛知県農業総合試験場が新品種「きぬあかり」を開発

新品種「きぬあかり」
愛知県農業総合試験場は、うどんに適した小麦の新品種「きぬあかり」を開発し、平成23年3月に品種登録されました。
麺のコシの強さに関与するグルテニン遺伝子の有無をDNAマーカーで確認しながら選抜を重ね、早生・多収で、色が明るくなめらか、コシのある麺ができる小麦として仕上げられました。
「きぬあかり」の特徴
- 「農林61号」より収穫時期が4日ほど早く、収量は20%程度多い多収品種です。
- 耐倒伏性、耐湿性に優れています。
- 小麦粉の色が明るく黄色みを帯び、アミロース含量がやや少ないため、なめらかな麺ができます。
- 生地を強くするグルテニン遺伝子を4種類持つため、コシのある麺ができます。

「きぬあかり」誕生の背景――複数の新品種開発の一つ
「きぬあかり」は、愛知県農業総合試験場 作物研究部が同時期に取り組んでいた新品種開発の一つです。
同部の資料では、酒造好適米「夢吟香」(品種登録申請中)、もち米「愛知糯115号」(品種登録出願中)、パン・中華麺用の硬質小麦「東海104号」(有望系統)なども紹介されており、県内の多様な農産物・用途に応じた品種改良が進められていることがうかがえます。
こうした一連の研究開発の中で、「きぬあかり」はうどん用小麦として品種登録まで進んだ品種です。
愛知県農業への貢献――地産地消の新たな展開へ
栽培しやすく多収であることから、水田農業の経営に貢献できる品種です。平成22年8月には愛知県の奨励品種に採用され、平成23年の播種から農家での一般栽培が始まりました。今後、本県の主要品種となることが見込まれており、うどん・きしめんなど地場産品の開発を通じた地産地消の新たな展開が期待されています。
(本研究は「農林水産省指定試験事業」として、愛知県農業総合試験場 作物研究部が実施した成果です。)
地域の農業を支える技術革新
担い手の高齢化や資材価格の上昇といった課題に向き合う愛知県の農業にとって、収量性と食味を高めた新品種の登場は、地域ブランドづくりの新たな一歩となります。産地の技術力を生かした地場産品の広がりに、今後も注目が集まります。




